デジタルトランスフォーメーション(DX)とコロナ
昨今よく耳にするDX(デジタルトランスフォーメーション)とは一体何でしょう?
トランスフォーメーションは、物質や構造の変化、変態を表す言葉ですので、ビジネスにおいてはデジタルによる産業(事業)構造の変化ということでしょう。
一方で過去にはデジタルシフトなるワードもありましたが、こちらはビッグデータやAIを使った様々なデータの統合とその活用といったことで使われ、主にマーケティングやプロモーション、統計・分析、バーチャルコンテンツとったところでしばしば使われてきた感があります。
ただ使われ方はともかくとして、この度のコロナ禍においては、業種による影響の大小はあれど、テレワーク、デジタル営業、クラウド労務管理、など、以前から取り組んでいる企業とそうでない企業では経営的に大きな差が出たと言えるでしょう。
特に営業面では、単にEコマースやテイクアウト等への移行などということだけではなく、SNSやYouTubeなどを駆使したプロモーションで従来かそれ以上に売上を上げた企業や、クラウドファウンディングを使って危機的状況を乗り越えたりした商店なども多く見受けられました。
また休業要請が出てから(あるいはそれ以前から)業界の今後を見極めて、いち早く様々な手を打ってきたところは、その多くが第1波を乗り越えて、既に第2波に向けて、また将来に向けて次のビジネススタイルに取り掛かっています。
当然ながらwithコロナやアフターコロナにおいても、DXは各事業の有り方や産業構造、働き方において、最も重要なファクターになることは間違いないものと思われます。
今後、どのような感染症や災害が起こってくるかは分かりませんが、中小企業においても、DXの取り組みを加速させていかなければ、余程オンリーワンの強い商材を持っていない限りは、企業存続は危ぶまれるものとなってくるでしょう。
また商品やサービスの販売や多様な人材を採用するにおいては、既に様々なデジタルの活用は必須となっています。
中小企業は資金不足を理由に先行投資はつい後回しにしがちですが、テレワークや労務管理・経理にとどまらず、営業、製造などにおけるデジタル移行は、今喫緊の取り組み課題となっており、可能なところからでも取り掛かっていかねばならないところです。